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研修医・学生の皆さんへfor Students

研修医・学生の皆さんへ

そもそも臨床実習や臨床研修の目的とは何でしょうか?

私たちは、臨床において重要なことは、患者さんに発生している医学的問題を正確に理解し、適切な医学的介入方針を立案するための思考と推論を通じて問題の解決のために適切な行動を行えることと考えています。私たちの教室では、臨床実習・初期研修を通じて、皆さんひとりひとりが、患者さんを深く理解する経験を重ね、科学的かつ論理的な医学的判断ができるようになることを大きな教育目標としています。常に全身の把握が必要な血液疾患の診療は、将来どの分野を目指される方にとっても、総合的な臨床能力向上のために最適な経験を提供できると確信しています。

血液内科研修コース

1.コースの概要

本コースでは、プロフェッショナルの“血液内科臨床医”に要求される血液疾患の診断法と治療法、さまざまな合併症の管理を高いレベルで実践するための幅広い知識と技術を習得するとともに、未知の病態解明や新規の診断・治療法の開発を目指すための “医学研究者”としての視点を涵養することを目標としています。

習得目標

  1. 血液疾患の多彩な診断方法を習得する。
  2. 各血液疾患の診断や治療に関わる専門的な知識を習得する。
  3. 分子標的治療薬を含む抗腫瘍薬を用いた化学療法に精通する。
  4. 造血幹細胞移植療法の適応を決定し、実施できる。
  5. 免疫不全に伴う難治性の感染症をコントロールできる。
  6. 血液疾患に随伴する合併症の治療に必要な全身管理法を習得する。
  7. 患者さんのQOLに配慮し、重層的なチーム医療を実践する。
  8. 治験や国際的な臨床研究の遂行に協力する。
  9. 身近なクリニカルクエスチョンを臨床研究に発展させ、学会や論文で発表する。
  10. 臨床での疑問を独創性あふれる基礎研究に結びつける。

2.関連教育病院(日本血液学会研修施設)

病院名 責任者
広島赤十字原爆病院 麻奥 英毅
広島市立安佐市民病院 田中 英夫
独立行政法人国立病院機構広島西医療センター 下村 壮司
独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター 伊藤 琢生
独立行政法人国立病院機構東広島医療センター 今川 潤
県立広島病院 森岡 健彦

3.後期研修期間

  • 初期研修の終了後、新内科専門医研修を含めて4~5年をモデルプログラムとしています。
  • 研修施設も相談に応じます。

4.定員

特に設けていません。

5.入局について

  • 専門性の高い血液内科医の育成のためには、一貫した研修・指導体制が必要と考えられるため、原則としては教室の構成員となっていただくことをお勧めしています。
  • 各診療科や国内外の施設との積極的な人事交流を目標としており、個人の希望に応じたキャリアパスを提供することが可能です。

6.取得できる専門医、認定医について

内科認定医(平成30年度以降の新内科専門医)の資格を取得後、下記の学会専門医・認定医の取得が可能です。

  1. 日本内科学会・総合内科専門医
  2. 日本血液学会・血液専門医
  3. 日本臨床腫瘍学会・がん薬物療法専門医
  4. 日本造血細胞移植学会・造血細胞移植認定医
  5. 日本輸血・細胞治療学会・認定医

7.大学院について

後期研修開始後、3年目以降の希望に沿った時期に大学院に進学することが可能です。

8.国内・国外への留学について

  • 本人の能力と希望に応じて、国内外の留学先・留学期間を選定することが可能です。
  • 留学を支援するための助成金などの申請についても懇切な指導を行います。

国内・国外で交流のある研究室

  • MD Anderson Cancer Center (米国、ヒューストン)
  • St. Jude Children’s Research Hospital(米国、メンフィス)
  • 京都大学大学院医学研究科 血液・腫瘍内科講座
  • 佐賀大学医学部内科学講座 血液・腫瘍内科研究室
  • 富山大学大学院医学薬学研究部 免疫学講座

9.女性の医師への対応について

  • 産休や育休による休職後の職場復帰についても援助します。
  • 短時間勤務などの選択肢も利用可能です。

10.専門医研修後の進路について

大学院進学、関連病院勤務、国内外留学など、個々の希望に応じて決定可能です。

11.特色

  1. 基礎から臨床まで幅広く、
  2. 自由闊達な議論と意見交換を通じて、
  3. 個人の興味に応じたテーマで、
  4. 他の研究室とも交流しながら、

研究することが可能なオープンな教室を信条としています。

12. 研修コース責任者

一戸 辰夫 (血液内科学 教授)