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教授就任のご挨拶Greeting

このたび、2026年10月1日をもちまして、広島大学血液内科の第六代教授を拝命いたしました加藤 光次 (かとう こうじ) です。着任に際しまして、ご挨拶申し上げます。

血液内科学は、白血病、悪性リンパ腫、骨髄腫といった造血器腫瘍から、貧血、血栓・止血異常、免疫不全に至るまで、対象とする疾患が実に多岐にわたる領域です。この数十年、分子生物学や免疫学の進歩とともに病態の理解は格段に深まり、分子標的薬や抗体薬、免疫療法など、治療法もまた目覚ましい進化を遂げてまいりました。こうした急速な進歩を、日々の診療の中で確実に患者さんへとお届けしていくためには、揺るぎない臨床基盤と、それを支える研究の力が不可欠であると、私は考えております。

広島大学血液内科は、歴代の諸先輩方が営々として築き上げてこられた確かな臨床基盤と研究実績を有する、伝統ある教室です。この歴史と伝統を礎としながら、血液疾患全般に対する質の高い標準治療の提供はもとより、造血幹細胞移植やCAR-T細胞療法をはじめとする先進的な治療をさらに発展させるとともに、自らも次世代の治療開発に力を尽くし、新規治療法の創出にも積極的に取り組んでいく所存です。地域医療への貢献に努めるとともに、全国、そして世界に向けて研究成果を発信してまいりたいと存じます。

教室員一同ならびに同門の先生方と力を合わせ、新生広島大学血液内科として、さらなる教室の発展のために全力を尽くしてまいります所存でございます。皆様のご指導、ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

■患者さんとご家族へ

私たち教室員一同、常に「今できる最善の医療」を、そして可能な限り「明日への新しい選択肢」を患者さんにお届けできるよう、誠心誠意、診療にあたらせていただきます。

■学生・研修医の皆様へ

私が専門にしてきた血液内科という診療科の魅力について、少しお話しさせてください。血液疾患の診療では、診断から治療、そして経過観察に至るまで、あらゆる場面で血液内科医自身の判断が問われます。その責任は重いものですが、だからこそ患者さんやご家族との間に強い信頼と絆が生まれ、医師として深いやりがいを実感できる領域でもあります。また、感染症対策や各臓器障害への対応など、全身を診る総合内科医としての力が自然と鍛えられていくことも、この診療科の大きな特徴です。そして、分子標的療法や免疫療法など、基礎研究の成果がそのまま患者さんの治療に結びつく瞬間に立ち会えること——これこそが血液内科ならではの醍醐味だと感じています。

診断と治療のロジックを組み立てていく知的な面白さ、移植やCAR-T療法といった先端医療に携わる緊張感と達成感、そして何より患者さんと深い信頼関係を築きながら伴走できる喜び。これらをぜひ、皆さんご自身の目と心で感じていただきたいと思います。

少しでも興味を持たれた方は、ぜひ一度見学にいらしてください。皆さんとともに、明るい血液内科の未来を築いていけることを、心より楽しみにしております。

令和8年10月
広島大学病院 血液内科
広島大学原爆放射線医科学研究所 血液・腫瘍内科研究分野
教授 加藤 光次