ご挨拶Greeting
ようこそ、広島大学血液内科チームのホームページにお越しいただきました。
私たちのチームは、とても小さな所帯ではありますが、思いもよらず血液疾患や放射線被ばく後の障害に見舞われた患者さんに常に寄り添い、温かく安心な医療を提供することを最も重要なミッションとしております。また、この目標を達成するため、患者さんやご家族から虚心に学び、各人がより良い次世代医療のあり方についてビジョンを共有するとともに、プロフェッショナルとしてお互いを扶助しながら新たな高みに向かって切磋琢磨を続けることを教室の活動理念としています。
かつて難病中の難病と言われた多くの血液疾患の治療成績は、21世紀になって以来、数々の分子標的薬の登場や造血細胞移植の普及によって、劇的な向上を遂げております。このような臨床医学の歴史的な転換期に最前線で診療を行えることを、私たちは大きな幸せと感じており、さらにこのチームを発展させ、より多くの患者さんに質の高いケアを提供できるようにしたいと願っています。したがって、私たちの教育の目標は、専門医としての技能の向上は言うまでもなく、患者さんを全人的に診療できる総合性と創造性に優れた医師の育成です。また、研究活動においては、患者さんにとって真に有用な研究とは何かを問い続けながら、臨床現場において解決されていない問題に粘り強く挑戦し、既存の医療のイノベーションにつながる「確かな成果」の創出を目指しています。
夫天地者萬物之逆旅(それてんちはばんぶつのげきりょにして)
光陰者百代之過客(こういんはひゃくだいのかかくなり)
(李白「春夜宴桃李園序」より)
天地があらゆるものを受け入れる旅宿であるように、私たちのチームが志を同じくするメンバーを迎える大きな宿となり、訪れた過客(旅人)の日々のたゆまない活動が血液学に素晴らしい未来をもたらすことを祈念し、全身全霊をかけて教室の運営に取り組んでいく覚悟です。皆様には、ぜひ温かいご指導とお力添えをお願い申し上げます。
広島大学原爆放射線医科学研究所
血液・腫瘍内科研究分野 教授
広島大学病院 血液内科 診療科長
一戸 辰夫