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退任のご挨拶Greeting

日頃より、当教室の診療・教育・研究に対しまして、皆様より多大なるご支援をいただいておりますことに心より深く感謝申し上げます。

急なご報告となりますが、現在の血液学の急速な進歩を鑑みて、さらなる教室の発展を強く祈念し、このたび3月31日をもって、血液・腫瘍内科研究分野の教授職を退任することとなりました。本来、お一人お一人に直接御面会の上、御礼に伺わなければなりませんところ、教室ホームページからのご挨拶で代えさせていただきます失礼を何卒ご容赦ください。

2013年1月1日に着任して以来、教室の門を叩いてくれた医師・研究者は21名、私のトップリーダーとしての力量が不十分であったにもかかわらず、各自がそれぞれの理想に向かってたゆまぬ努力と切磋琢磨を重ね、大きく自己成長を遂げてくれたことは、当教室および広島大学にとってかけがえのない財産であり、今後、新しい教授のもとでさらに高く飛翔してくれることを願っております。また、彼らの活動を支え続けてきてくれた多数の優れたアシスタントスタッフへの感謝の気持ちは言葉では表現ができないほどです。

そして、私自身を常に支えてくれましたのは、素晴らしい教室・病院・大学のスタッフに加え、広島大学病院血液内科を受診して下さいました患者さんとそのご家族の皆様です。現在、わが国が誇る皆保険制度下での手厚い医療を次世代に引き継ぐために、若手医師の大都市への集中、専門として選ぶ診療科の偏在が大きな社会問題となっております。中国地方の西部は東北地方と並び、特に血液内科医・がん薬物療法医が少ない地域であり、私たちの外来・病棟には、広島県外からも多くの難治性血液疾患の患者さんが来院されています。多くのご不安を抱えられる中、私たちの診療チームと話し合いを重ね、治療の場所として選んでいただきましたことに深く御礼申し上げます。

最後となりますが、医師や医学研究者を育ててくれるのは、間違いなく患者さんや市民の皆様が、「より良い医療の実現」を求めてくださるお気持ちにほかなりません。人類がまだ経験したことのない超高齢化・少子化の中、医療や介護への逆風が吹き始めていることがマスコミ等でも報じられる時代となりましたが、日々、私たちは医療を受ける方々やそのご家族の思いを忘れず、これからも皆様とともにわが国における血液内科診療の充実を目指して、歩んで参る覚悟です。

なお4月以降も、新しい教授の着任までは、非常勤医師として広島大学病院での診療は続ける予定です。ぜひ、引き続きのご指導とお励ましをいただきますよう、平伏してお願いを申し上げ、退任の挨拶とさせていただきます。
本当にありがとうございました。

広島大学原爆放射線医科学研究所
血液・腫瘍内科研究分野 教授
広島大学病院 血液内科 診療科長
一戸 辰夫